「エリカ・ヴェルズッティ/ティアゴ・カルネイロ・ダ・クンニャ」展

2009年1月26日(月)〜 2月22日(日)
オープニングレセプション:2009年1月26日 18:00-20:00

この度MISAKO & ROSENでは、第6回目となる二人展シリーズ「エリカ・ヴェルズッティ/ティアゴ・カルネイロ・ダ・クンニャ」展を開催いたします。本展覧会では、ブラジル人アーティスト二人による新しい彫刻を紹介する展覧会となっています。

エリカ・ヴェルズッティは、1971年ブラジルのサンパウロ生まれ。ティアゴ・カルネイロ・ダ・クンニャは、1973年サンパウロ生まれ。

両者とも、2000年までロンドンのゴールドスミスで学んだ後、現在もサンパウロを拠点に制作活動を行っています。

エリカ・ヴェルズッティの作品は、昨年から今年始めまで東京ワンダーサイトにて開催されたブラジルのアーティスト、ヴィック・ムニーズのキュレイションによる「Haptic-触覚」展に出展しています。また同時期に、東京都現代美術館で開催された「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」展(広島市現代美術館へ巡回)にも出展しています。ティアゴ・カルネイロ・ダ・クンニャは、今回が東京で初めての展覧会となります。

ギャラリーによって構成された今回の二人展では、ティアゴの艶のよく非常に良く完成された作品とは対象的に、エリカの不完全な作品が登場します。両者とも、美術の枠組みの中で最も一般的な「彫刻」いう手法をとっています。そして、実際の世界から発生した事を題材としています。動物や(人も含め)植物といったものでありながらも作品を制作する過程で違うアプローチを加えています。

ティアゴが使用する素材は非常に現代的な樹脂など(最近は陶器が主)の生産の量とは対比的な質を意識した物が主です。他方で、エリカの作品は、粘土や塗料など基本的に美術制作に使われる素材(絵の具、筆、定規、鉛筆)を遊び心いっぱいに使いこなしています。エリカの作品は未完のようですが、それこそが実際の世界から見える、動物か植物かに似た何かなのです。ティアゴの彫刻は、非常に人口的に見えると同時にまた、実際の世界からの生き物を取り上げています。

両者とも一般的に人々が理解できる一般的な媒体である「彫刻」を使用して、芸術の代わりに工芸品にほとんど似た作品を作ります。しかしそのアイデアは、工芸品か美術であるかを混乱させ、現代美術における「ハイアート」と「ロウアート」の最も人気のある思考を紹介する手だてにもなっています。

本展覧会に込めたコンセプトはMISAKO & ROSENの到達点でもあります。ブラジルの若手アーティストを紹介するまたとない機会に、ぜひご高覧下さい。

「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」広島市現代美術館
2009年1月24日(土) 〜 3月1日(日)
http://www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/web/main/next_exhibition.html

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